心が叫びたがっている、とはこういうこと。
こんにちは、Shunです。
突然ですが、皆さんは夢はありますか?
しばらくトレーニング関連の記事だけをひたすらに書きましたが
今日は、少し夢について語ってみることにします。
そのきっかけになった本がこちら
『アルケミストー夢を旅した少年』
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
- 作者: パウロコエーリョ,Paulo Coelho,山川紘矢,山川亜希子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/02/01
- メディア: ペーパーバック
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名著ですね。
ぼくも以前に読んだことはあったのですが
いま読み返してみるとまた違った発見があるもので
やはり良本は購入する方がいいです。
さて、夢について最初に意識したのはいつ頃でしょうか?
おそらく小学校とかで「将来の夢」という題名で書く機会があって
ぼくは、そこが最初だったと思います。
その後、大人になって就職活動が始まる頃に
より"現実的"に夢について考えるようになりました。
自分の現在の能力や大学のレベルから逆算して企業を絞り
その中で出来るだけいい条件の会社をリストアップします。
収入や知名度、安定性などと絡めながら。
いま思えばこの頃から、色々なことが分からなくなってきました。
ぼくは中学、高校、大学とほとんど勉強なんかせず
テニスだけに夢中になっていました。
理由や使命感なんかなくて、テニスで収入を得たいとかじゃなくて
ただ純粋に楽しかったからやり込んでいた。
どうやったらもっと上手くなるか、仲間と研究しながら多くの時間を練習に費やした。
それは言いかえれば、夢の中を生きていた。
だから、いきなり頭を切り替えて
「はいっ!就活の時期がきたからテニスなんかしてないでみんなと一緒に企業研究を始めましょう!」
「他の多くの人がやっているように、似たようなスーツや髪型をして面接ではこのように答えましょう!」
なんて言われてもすぐには順応できなくて、就活は出遅れてスタートしました。
必死になりながら50社以上にエントリーシートを書き、高いお金を払って面接対策をして、100回以上の面接を受けて
それでも名前の知れた会社は倍率が高くてどこも受からず。
結局、就活を始めてから6ヶ月間はどこからも内定がもらえなくて
心の内は穏やかではなく、ひどく焦っていた。
焦ったり恐怖心に追われると、心の声が聞こえなくなります。
もうその頃には夢は見るものになり、実現するものではなくなっていました。
今でも覚えているのは、ある会社の最終面接の質問で
「困難に直面し、それをどのように工夫して克服しましたか?」
というような質問をされて、こう答えました。
「テニスサークルで初心者にテニスを教える立場だったのですが、わたしは特に意識せずともテニスが出来たので、なぜ彼らが思うように打てないのか理解できませんでした。どのように教えたら良いか分からず、ひどく悩みました。ある時ふと、左手でテニスをしてみたらどうだろうかと思いつきました。試してみると身体の使い方やラケットの振り方がぎこちなくて、なかなか思うように打てません。ああ、きっと彼らもこうゆうことが分からないんだ、と気づくことが出来ました。その経験から、初心者の目線に立って指導が出来るようになり、うんぬんかんぬん」
この回答が面接官の印象に残ったらしく、その場で内定を頂きました。
これ全部、ぼくの先輩のエントリーシートを模倣しただけです。
ぼくの経験なんかじゃありません。
終わってますよねw
その頃のぼくの目標は「企業から内定をもらうこと」だったので
自分の夢を叶えるためにこの会社でどんなことをしたいのか、とか
そんなことは微塵も考えておりませんでした。
でも、一部の人を除いて多くの人がそんなもんだったような気がします。
では、その一部の人とその他大勢の違いってなんだったんだろう。
その答えがアルケミストに書いてありました。
「地球上のすべての人にはその人を待っている宝物があります 〜 私たち人の心は、こうした宝物については、めったに語りません。人はもはや、宝物を探しに行きたがらないからです。私たちは子供たちにだけ、その宝物のことを話します。そのあと、私たちは、人生をそれ自身の方向へ、それ自身の宿命へと、進んでゆかせます。しかし不幸なことに、ごくわずかの人しか彼らのために用意された道ー彼らの運命と幸せへの道を進もうとしません。 〜 ですから、私たち人の心は、ますます小声でささやくようになります。私たちは決して沈黙することはありませんが、私たちの言葉が聞こえないように望み始めるのです。自分の心に従わないばかりに、人々が苦しむのを、私たちは見たくないからです」ーアルケミスト
つまり「心の声が聞こえるか、聞こえないか」ということです。
当時は全く聞いてあげることが出来ませんでした。
オーストラリアでゆるやかに暮らすようになってから
少しずつ聞こえるようになってきました。
本当に幸せそうに過ごしているこの国の人たちを見ているからでしょう。
それでも最近は少し多忙で、そうなるとやはり聞こえづらくなってきています。
「でも、収入が必要だから」
「だけど、失敗するリスクがあるから」
と、心の声にフタをしてしまいます。
そうなると、彼らは語りかけなくなってきてしまいます。
ぼくの妻は、心の声が聞こえます。
ものすごく純粋で真っ直ぐに生きているからです。
見返りを求めたり、過去や未来を生きるのではなく、現在を生きているから。
側にいる人をただ純粋に大切にしているから。
だから、ぼくが頭で考えて違う方向に進もうとすると
「本当にそれでいいの?」と正しい道を示してくれます。
よく「妻の言うことが結局は正しいんだよね〜」なんて話を耳にしますが、それはつまりこうゆうことなんだと思います。
あなたより、心の声が聞こえるのです。
失敗するのは怖いですが、心配しなくても大丈夫。
心がいつも側にいてくれる。
本当に怖いのは、心の声が聞こえなくなることだから。
同じ場所にとどまるとぼくはどうしても楽な方を求めてしまう。
この本を読んで、何でいろいろなものを諦めて海外に来たのか
改めて思い出すことが出来ました。
夢は自分の心が知っている。
人にうまく説明できなくても、自分さえ聞こえていればそれで大丈夫。
過去や未来のことで悩むのではなく、現在をよくしようとすることでしか良い将来はやってこない。
夢は見るものではく、実現しようとするもの。
その道の途中で必要なことを学び、夢見たことを体験できる。
人は忘れてしまう生き物だから、忘れないためにここに書き記しておきます。
「人が本当に何かを望む時、全宇宙が協力して、夢を実現するのを助けるのだ。」ーアルケミスト