日本人はどう見られているか気にしすぎ?50代になりますます輝く女性にインタビュー
2回目のインタビュー記事です
▽前回はこちら
第2回目のインタビュー相手は50代のオーストラリア人女性
今回も質問は至ってシンプルで
「あなたにとって、人生を楽しむ秘訣は何ですか?」
おしゃべり好きな方だったため、話がどんどん広がっていき
今回もとても有意義な内容になりました
Julie Bray
オーストラリアの田舎町で生まれ育ったジュリー。ゆったりとしたブリスベンでさえ、彼女にとっては「忙しい街」だという。趣味は、大切な人との時間を過ごすこと
ジュリーから妻へのギフト。いつでもオーストラリアを思い出せるようにと
ジュリーとわたし
忙しいことから離れて自分の時間をもつこと
忙しいこともあるし、仕事のことや色んなことを考えすぎてしまうこともある
ストレスは溜まるものだと思うの
だから、気持ちを静めること
大切なのは「ストレスや忙しさから切り離した時間をもつこと」よ
私にとってそれは、1人で過ごす時間なの。でも家族や友達との他愛もない時間も大切に楽しんでいるわ
短い人生を不幸せに過ごすのはもったいない
今この瞬間を感じてみるの。そして家族や友達と一緒に過ごすこと
もっというと、日常の些細なことに目を向けることでストレスから離れることができる
鳥の鳴き声が美しかったり、花が綺麗に咲いていたり
青い空を見上げたり、雲の形が変わっていくのを眺めていたり
そういったことに気付いて、目を向けてみるの
慌ただしく生きていたら、そんな些細なことには気付くことができないわよね
私もイギリスに住んでいた頃は周囲の人々が忙しく過ごしていて、気が付いたら私も同じようになっていたの、環境って怖いわよね
でも、オーストラリアに帰ってきたらまるで正反対、人々があまりにもマイペースにゆったりと過ごしていてびっくりしたわ
その時に分かったけど、ゆったりとした時間で生きていると多くのことに気付き、感謝できるの
人生は常に幸せなことばかりではないから、落ち込むことも悲しくなることもあるわ。これは当たり前のことよ
だからいつも全てを完璧に、大きな幸せばかりを追い求めるのは違うと思うの
何も大きな幸せでなくていい
幸せは日常の中にある些細で小さなことでいいの
それに目を向けて、感謝をすること
それが私の人生を楽しむコツね
年齢はただの数字
私の父親はもう80歳を超えてるんだけど
木を切るために、チェーンソーを背負ってハシゴを使って木登りを始めたの
さすがに危ないと思って止めたけど、彼は自分が年寄りだなんて
これっぽっちも思っていないの
常識で考えたら「年寄りには危ない」と思うようなことでも
年寄りだという自覚がないから、常識が通じないのよね 笑
でも、それってすごく大切なことだと思うの
◯◯歳だから出来て、◯◯歳になると出来ないっていうのはただの思い込み
それは人によって違うし、年齢でブレーキをかけてしまうのはもったいない
だから、年齢なんてただの数字だと思うの
色々な人に話を聞いていて感じるのは、アジアの人々は周りからどう見られているかを少し気にしすぎなのかもしれないね
自分はもうこんな年齢だから、こうであるべきだ、とか
でも、そんなことは全く気にしなくてもいい
私なんか、気分によって自分が何歳か変わっちゃうくらいよ
元気な日は18歳で、とある日は40歳で、疲れている日は80歳、みたいにね 笑
繰り返しになるけど、どう見られているかなんて気にしなくていいの
リタイヤした後は、第二の人生
退職した後の人生って、新たな人生の幕開けだと思うの
でも残念なことに、会社員時代を引きずってしまう人が稀にいる
会社で重要な存在だったとしても、社会で重要とは限らないじゃない?
社内である程度の役職がついていて、社員から尊敬されていたのに
会社から外に出たら誰も自分を尊敬してくれない
そうなってしまうと、その壁を乗り越えることが難しくなる
新しいコミュニティに属することができなくなってしまう
そうなってしまうとすごく孤独よね
だから、大変かもしれないけど、時間をかけてでも解決する必要がある
例えば、身近な人がサポートするとか、子供と遊ぶとか、方法はいくつかあると思うけど
私が思うに、リタイヤした後はまた新しい人生がスタートするっていう意識が大切だと思うの。第2の人生ってやつね
今までの自分と、これからの自分は違うのだから、比較しても無駄なの
それなら、「60歳からは新しい人生がスタートするぞっ」ていう方が、何だかワクワクしない?
ジュリーと妻、とても仲良し
▽インタビュアーよりコメント
オーストラリア人らしい、自由で愛嬌のあるジュリー
元々この方は妻のマッサージに指名で来てくれていたお客様なのですが、話しているうちに仲良くなり、今では妻に対して友達のように接してくれています。会えば笑顔でハグをして近況を話したり、頻繁にメッセージをやりとりしている仲で、妻のことを「My lovely friend, Hitomi」と呼びます。年齢差は23歳
敬語が無い文化というのもありますが、それにしても年齢差を感じさせずに接してくれます。帰国間近の妻に今までのお礼にとメッセージ付きでギフトをくれたり、決して流暢ではない私達の英語に対しても、全く壁を感じさせずに会話をしてくれる気遣いと心の暖かさを感じる方です
お話を伺っていてドキッとしたのは、「ゆったりと生活していると、いろいろな物に気付き、感謝できる」ということ
日本にいた時は、日常の風景に目もくれず忙しい会社員生活を送っていたことを思い出しました
現在はオーストラリアに住み、太陽が綺麗であることに感動し、鳥のさえずりで目を覚ますという幸せな生活を送っているけれど、日本に帰って周りの人々が忙しく生活していたら、自分も忘れてしまうかもしれない
そう考えると、このゆったりとしたペースを守れる場所でずっと住みたいです
また、私ごとですが両親が今年で60歳になります
帰国したら、「60歳からの人生はどんなことしたい?」と聞いてみようと思います。