ああ、小菅村でのんびり暮らそう

集落に移住して、古民家ホテルを運営する夫婦の話

元ホテルマンが教える、最も大切な"おもてなし"の極意とは

数年前に、滝川クリステルが放った一言

 

" お も て な し "

 

に世界が震撼したのは、記憶に新しいと思います。

 

 

その後、そこかしこで日本のおもてなしの話を聞くようになりました。

ぼくは都内の高級ホテルで働いていたので、常におもてなしやホスピタリティというものと向き合ってきました。

 

当時のぼくにとっての最高のおもてなしは、お客様に"感動"を与えること。

 

サービス業であれば、どんなスタッフでもこの意識は少なからずあると思います。

 

満足では、物足りない。

感動・感激のサービスをするぞ、と。

 

 

 

何気ない会話の中から、どうゆう経緯でホテルの予約をとったのか?口には出さないけど、何か欲しているものはないか?

そうして手に入れた情報をまとめて、サプライズをするための準備をします。

 

 

 

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サプライズといっても規模は大きなものから小さなものまで様々で、時には大規模なバースデーサプライズをしたり。一方で乾燥している時期なら化粧水セットを用意したり、観光目的の方なら地図や路線図を印刷してお渡ししたり。

そうした小さなサプライズの方が圧倒的に多く、毎日のように行なっておりました。

 

 

 

 

 

 

でも最も大切なおもてなしとは、こうした感動・感激のサービスではないのです。

 

 

 

 

 

 

「サービス業にとって最も大切なことは、お客様を感動させることではない。必要な量のサービスを、必要な分だけ提供することである。」

 

 

最も尊敬する上司からの言葉です。

 

加えて、こうも言いました。

 

 

 

「全てのお客様が感動のサービスを求めて宿泊するわけではない。そっとして欲しいお客様だっているし、大げさなサービスを鬱陶しいと感じるお客様もいる。ホテルが求められているレベルのサービスを、いつでも提供できること。それがお客様に"安心感"を与える。それが一番大切なことなんだ」と。

 

言うまでもなく、感動のサービスは重要なことだけど、安心感を与えることができて初めて目指せる境地です。

 

 

 

当時のぼくと言えば、お客様に喜んでもらえるのが嬉しくて楽しくて、とにかく感動のサービスをバラまいてました。

鏡越しの、自分に向けてサービスをしていたんですね。

 

なので、上司からのあの言葉は刺さりましたね。

 

 

 

これって、何もサービス業に限ったことではなく友人関係とかにも当てはまりますよね。

 

かの有名な高城剛さんも、著書『白本』の中でこう語っています。

母親がスペインに遊びに来たときの話です。

 

良いアテンドとは、こちらが考えたコースではなく「やりたいことや行きたい所をすべて聞き、すべて叶える 」スタンスが大切だと思います 。また、「まかせる 」や 「どこでも 」のようなことを言い出す方も多いと思いますが、実際は何かやりたいこと、行きたい場所はあるけれど、なかなか言い出せなかったり、面倒くさいと考えたりしてますので、それを上手く聞き出すのが、良いアテンドのスタートになります。

相手の希望を「それとなく聞き出す」ことが、そして相手の想像を遥かに超えた楽しみを与えるのではなく、相手の想像よりプラスちょっと、に留めておくことがコツです。ー『白本』より

 

 

どうでしょうか

共通しているなぁ、と感じませんか?

 

自分なりの言葉でまとめると

 

 

「安心と興奮を同時に与えること」

 

 

が、人を喜ばせるポイントです。

そこにはサービス業とか友人関係とかの垣根はなく、きっと、どんな人にでも当てはめられる公式です。

 

経験上、割合としては9割の安心感と、1割のスパイスがちょうどいいです。

 

ちょうど、高城さんのいう

「相手の想像よりプラスちょっと」

と繋がりますよね。

 

 

皆さんもこの公式を使って、まずは側にいる人から幸せにしてみて下さい。